ミッション:8ミニッツ

これまでいろんな作品(映画やゲーム)で語られてきた「同じ時間を繰り返す」という設定も、今回はタイムマシンやタイムリープにあらず。
すでに死んでしまった人達の脳の記憶を使って作られたシミュレーション世界というプログラムの中で犯人を捜すというサスペンス。
邦題がまだなかった『SOURCE CODE』の時からこういうプロットは大好物なので、映画館で観ようと決めていた作品。
そして

警告:このラスト、映画通ほどダマされる。

というキャッチコピーでさらに期待が高まる。
観る前に面白かった『バンテージ・ポイント』をイメージする。
中盤までハラハラドキドキ。クライマックスで心揺さぶられる。終盤に差し掛かっていったいどういう結末をつけるのかとまたドキドキ。
自分が予想していたパターンとは違った結末。ああ、それやっちゃうかーと。「フラクタル図形」とか「クラインの壷」というワードがぼんやり心に浮かぶ。
あまり映画を観ない人がこの作品を観ると結末に意外性を感じないかもしれないけど、映画をたくさん観ている人ほどこれまで観てきた作品に影響されて結末を予想してしまう。
どちらかというと本当は

『警告:このラスト、映画通ほどダマされる。』というキャッチコピー、自称映画通ほどダマされる。

といったところだろう。
でも自分はやっぱりこういう監督が本当に作りたいものを作ったという愛情が感じられる作品は好きだな。
同じくこの作品を観て面白く感じた人でも、手放しで多くの人に是非観て欲しいと勧めるのはちょっと違う。
ほとんどの一般の人は「途中までよかったけど、一番最後がどういうことなのかよくわからなかった」という感想だと思うので。

参考:『バンテージ・ポイント』の感想
http://d.hatena.ne.jp/hirorize/20080412